ピアノ教室では教えないクラシック音楽の有名な作曲家の裏話 ハイドン編
ピアノ教室では教えないクラシック音楽の作曲家 ハイドンの裏話とは？
「クラシック音楽」と聞くと、「私はクラシック音楽は苦手・・・」とか
「クラシックは堅苦しいからキライ・・・」と敬遠する人がいるようですが、ピアノ教室や 学校の音楽の授業でも教えてくれないような、おもしろいお話をお教えします。
今回はハイドンについてのお話です。
フランツ・ヨゼフ（ヨーゼフ）・ハイドンは、１７３２年３月３１日、北オーストリアの
ローラウで、車大工の父と城の料理人の母の長男として生まれました。
ハイドンの家は音楽家系ではなかったのですが、幼い頃から歌が上手で、８歳のときに
ウィーンのシュテファン大聖堂付属の聖歌隊に入隊しました。
この聖歌隊には後にシューベルトも入隊しています。
１７歳で変声期を迎え聖歌隊を解雇されたあとに、生活の為に市中楽団のヴァイオリニストや
音楽教師などをして悪戦苦闘の日々を送ったそうです。
２３歳でフュールンベルク男爵に雇われたときに、弦楽四重奏曲を作曲し、その後ボヘミヤの
モルツィン伯爵邸で楽長として仕えたときに最初の交響曲を作曲しています。
ハイドンは２８歳のとき、かつら師の娘、３歳年上のマリア・アンナと結婚します。
ご存知かもしれませんが、当時宮廷や教会で正装する場合かつらをつけるのが一般的なマナー
だったため、上流階級の人間とかつら師というのは、密接な関係にありました。
ハイドンの一生で最も不幸だったのは結婚だ、とみんなからいわれているくらい、奥さんは
悪妻だったらしいです。彼女は教養がなく、浪費家でハイドンの才能に全く無理解だった、
ということです。なぜ結婚をしたか、不思議ですが・・・。
（長くは続かなかったという話と、４０年あまり味気ない結婚生活を送った、という話とが
ありどちらが本当かはよくわかりません。）
それはさておき、ハイドンはモーツァルト、ベートーヴェンと出会っています。２４歳年下の
モーツァルトを《私が知っている中で最も偉大な作曲家》と評しています。
ベートーヴェンとは、ロンドンからの帰途ボンで出会い、短期間ではあったがベートーヴェン
はハイドンの門下生になっています。
ベートーヴェンは、気難しくて頑固で自分の才能に自信を持っていたので、もてあまされて
いたようですが、その才能は見抜かれていたということです。
６０歳のとき、３年の月日をかけて作曲したオラトリオ「天地創造」が完成します。
その後、オラトリオ「四季」や６曲のミサ曲を作曲していますが、「四季」を作曲
し始めた頃から偏頭痛に悩まされるようになり急速に衰えていきます。
作曲による緊張からではないかということです。
７１歳になると、老衰を理由に引退し、７７歳でその生涯を閉じます。
追悼式には、多くの市民が駆けつけ、モーツァルトの「レクイエム」が演奏されました。
ハイドンはウィーンを舞台にモーツァルト、ベートーヴェンとともに活躍し、古典派音楽の
確立者として、「交響曲の父」「弦楽四重奏の父」と呼ばれました。
《ハイドンのミステリー》
ハイドンの遺体はアイゼンシュタットに埋葬されています。
その埋葬については奇妙な話があり、それは頭の部分だけが１５０年間切り離されていた
というものです。
ハイドンの死後、オーストリアの刑務所管理人のヨハン・ペーターと、かつてエステルハージ
家の書記だったローゼンバウムが首を切り離したんだそうです。
彼らはハイドンの熱烈な崇拝者だったようで、頭蓋骨を持ち去り、ていねいに薬品処理を
おこなって保存していたらしいんです。（いくら崇拝していても、頭蓋骨を持っている
というのはチョット・・・）
が、結局は暴かれて、頭蓋骨は１９５４年に、アイゼンシュタットに葬られている
ハイドンの胴体と一緒になったそうです。